作品紹介
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イントロダクション
もし、今私たちが生活しているこの国が、その機能を失ったら……。
大地震の連鎖と富士山の噴火、そして津波によって日本が分断されるという衝撃的なスタートを切る、かわぐちかいじ原作「太陽の黙示録」。
主人公・柳舷一郎は、さまざまな人々と出会いながら、その正義感を胸に滅亡に瀕した日本を、
そして民族間の対立が激化する台湾を駆け抜ける。
大災害、大国による占領、テロ、民族紛争……。
いまや遠い国の出来事とは言えなくなってきている現代的なテーマを正面から描き、
「日本人とは何なのか? 日本人はこの先どこへ行くのか?」を問いかける骨太なエンターテインメント。
太陽を信じ、暗い闇に閉ざされた日本を再生すべく立ち上がる、一人の男の壮絶なクロニクルが、今ここに始まる!

前編『海峡』
2002年8月10日。
日本を襲った大地震の連鎖と富士山の噴火によって、 列島は一瞬にして地獄と化した。
余震と崩壊が続く中、箱根の別荘に遊びにきていた代議士の息子・柳舷一郎は、
持ち前の勇気と行動力でたったひとり生き別れた両親を捜し歩く。
神戸から支援物資を積んで東京へ向かっていた男・坂巻に助けられた舷一郎は、各地の悲惨な現状を目の当たりにしつつ、
彼と共に安全と思われる西を目指す。
しかし、関西では南海大地震が発生。
琵琶湖に差し掛かった彼らが見たのは、日本を南北に分断する巨大な海峡だった……。


後編『国境』
あの未曾有の大災害から15年。
台湾では、台湾政府からの支援金の打ち切りが迫る8万人の日本人避難民と、彼らを排斥しようとする台湾市民との間に緊張が高まっていた。
日本人母子殺害事件によって一触即発の空気が流れる中、国籍を超えた友情を結ぶ舷一郎と台湾マフィアの張。
そして台湾警察局に勤める「棄国者」の羽もまた、事件の背後に現総統と反目する反日派グループの影を察知し、
独自の捜査に乗り出していた。
一方、避難民キャンプから離反した黒藤をはじめとする一部の過激派グループは、日本の現状を世界に知らしめるべく、
武装蜂起の計画を進める。
避難民キャンプの代表・尾津の元を訪れた舷一郎は、これ以上の流血を防ぐため、避難民たちと共に行動を開始する!